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弁護士に依頼すると相手の行動を制御することができるのか

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札幌の弁護士、パートナー型コンサルタントの佐藤大蔵です。前向きに頑張っていこうという中小企業の経営者を全力でサポートする活動をしています。

こんにちは、佐藤大蔵です。

今日は、弁護士に依頼すると相手の行動を制御することができるのかというテーマでお話したいと思います。

相手の行動のコントロール

これは例えば、迷惑行動を繰り返す相手の行動を止めることができるかなどということです。

弁護士として日々依頼者から相談を受けていると、相手にこういうことをしないようにしてほしいとか、相手方を会社からやめさせてほしいとか、事実無根であるのに警察に訴えるといった迷惑行動をしようとしているので止めてほしいとか

相手の行動をコントロールしてやめさせてほしいというタイプの希望を持っていることが多いなと感じています。

たしかに、違法な行為、迷惑行為であればやめてほしいと感じたりすることは当然ですよね。

ただ、ここで一つ伝えないといけないことは、

基本的には、弁護士に依頼をした場合、金銭的な解決を図ること以外に、相手の行動をコントロールすることはできないということです。

弁護士ができることは、法治国家の日本で、法的に認められる請求をするということになってきます。

相手の行動をコントロールすることはできないということです。

法的に認められる合理的な理由のある請求は、金銭として請求することはできます。

しかし、どんな相手にも生活をする権利があるわけで、相手の行動をコントロールするということはできません。

クレーマーの対処について

例えばお店に一日に何度も電話をかけてくるようなクレーマーの方がいるとします。

このクレーマーの行動が、違法だといえれば、迷惑行為禁止の仮処分のような形で、迷惑行為があることを証拠により立証することができれば、裁判所から、クレーマーに対してクレームなどの電話を入れないことという、仮処分という命令をもらうことができます。

この命令に反して、違法な行為を繰り返す場合には、業務妨害として一定額を請求することはできるでしょう。

 

もっとも、クレーマーの人が金銭を払えるような資力のない方であれば、結局この人から金銭的満足を得ることはできません。

そして、裁判所の命令が出ても、裁判所がこの人を強制的に止めることは実際にはありません。

誰もその人のことを見張り続けるようなことをコストをかけて行うことはできないからです。

携帯を取り上げる権利も誰にもありません。

わざわざ費用と時間をかけて、裁判所の命令を得ても、止めることができないのであれば意味がありません。

この例でいえば、警察に対応を任せるというのが一番適切だといえます。

もっとも、警察が逮捕までに動いてくれるかケースバイケースですがそう多くはないでしょう。

仮に警察の処分がでても、いきなり懲役刑にならなけばまたすぐ出てきてしまい、迷惑行為を繰り返してしまうかもしれません。

不倫している相手の職場を変えてほしい

同じような例で、不貞の相手女性に、夫と同じ会社をやめさせてほしいといったことを希望する例も同じです。

この例でもたしかに、相手の方が約束をして会社を一方的にやめてくれるのであればそれは問題になりません。

もっとも、こちらの要望に応じてくれない場合に、無理やり相手の勤務先を変えさせるなんてことはできないのです。

一方的に迷惑を受けているのに、自分の希望は通らないのかと思う方がいるかもしれませんが、基本的に相手の行動をコントロールすることは不可能であるとあきらめなければなりません。

もちろん、相手にこうしないでほしいという約束をすることはできます。

ただ、相手方が約束を守るかはコントロールできないのです。

ですので、あくまでも金銭的な解決を図るということが、弁護士に依頼をした場合の基本的なアクションということになってきます。

相手の行動をコントロールすることができないのは、当たり前のことです。

迷惑行為をする相手と接点を持たないことが重要

そのため、迷惑行為を繰り返すような相手とは、できるだけ接点を持たないということが非常に重要です。

トラブルに巻き込まれて、得をするなんてことは、絶対にありませんから。

次回、トラブルに巻き込まれないためにどのようなことに気をつけることが大切かについてもお話したいと思います。

佐藤大蔵

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